プロの視点

女性の潜在能力を掘り起こす 株式会社キャリア・マム

今回は株式会社キャリア・マムの堤香苗社長に伺いました。登録会員10万人になった今も、育児サークルから出発したという原点を大切にされています。

御社の沿革について教えていただけますか。

堤香苗社長(以下、堤) もともとは1995年に設立した育児サークルでした。子育てイベントなどを行っていました。
縁あって多くの女性たちと出会うことができましたが、「育児が落ち着いたらまた働きたい」という声が多いことに気が付き、2000年に株式会社キャリア・マムを設立しました。そんな女性たちの潜在能力を掘り起こし、企業との仕事の橋渡しを行い、今期で16期目を迎えます。

多彩な事業を手がけていらっしゃいますね。

堤 キャリア・マムは、「生活のプロ」である主婦たちの声を活かすマーケティング事業や、企業からの受託案件を在宅ワーカーに依頼するアウトソーシング事業、女性の創業や再就職支援というキャリア支援事業の3つの柱をもとに事業展開しています。
インターネットの普及とともに当社の登録会員も順調に増加し、いまでは日本全国に約10万人の会員がいます。

埼玉県の事業について教えてください。

堤 2014年度から、埼玉県より受託した「女性の在宅就労支援事業」を運営しています。
取材・ライティング、音声起こし、web制作などのテーマに沿って、講座を開催し、昨年度は100名以上の在宅ワーカーが誕生しました。
小さい子どもがいて働くことを断念している女性や、育児によるブランクが長いために何か専門性を身に着けたいという女性など、多くの女性が目的をもって、この在宅就労に携わろうとしています。音声起こしも、とても人気の講座です。

御社と在宅ワーカーさんはどんな形でやりとりされているのでしょうか。

堤 キャリア・マムでは、アウトソーシング事業部門があります。クライアントから受けた業務を、在宅就労をしている弊社の会員のみなさまへお仕事として提供し、取りまとめ、納品をしています。
他社にない当社の強みが、「プロジェクト管理をきちんと行っている」ということ。
一人ひとりの在宅ワーカーの納品物を、プロジェクトごとに在宅マネージャーが管理し、精度をチェックしたうえで、クライアントへ納品しています。
ですから、在宅ワーカーが抱える問題や疑問もマネージャーに相談することができ、経験が少ない方でも安心して仕事を進めることができます。

文字起こしで大切なことは何だと思われますか。

堤 文字起こしの仕事をする上で大切なことは、発言の内容を正確に、読んだ人がわかりやすく文章を作り、入力したうえで、なるべく早く納品をすること。これができれば完璧です。自分の能力を客観的に計るものさしとして、「文字起こし技能テスト」を活用するとよいと思います。

最後に、在宅ワーカーさんにメッセージをいただけますか。

堤 キャリア・マムのスタッフも、子育て中で時間がない人がほとんど。効率的に働いてほしいから自社でも在宅ワークを導入しています。慣れてしまえば、skypeを使った会議も、サーバへの納品もとても便利で、効率性を考えれば納得感のあるものだと思います。
仕事を通じて、「ありがとう」とクライアントや周りの人から言われることが、きっとご自身の心の栄養となって、笑顔になれたり、元気になれたりするものなのではないかと、私は思っています。これからも素敵な在宅ワーカーのみなさんに出会えることを楽しみにするとともに、大いに期待しています。

株式会社キャリア・マム
代表取締役 堤 香苗様
文字起こし活用推進協議会 正会員

※記事は2016年6月に制作

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文字起こしポータルサイトokosoより