ChatGPTは文字起こし業務に何か影響する？
■◆■━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.30─2023.08.15━
文字起こし技能テスト メールマガジン
〜 オコシストの翼・ヒラク 〜
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画像を生成するAIサービスが、文字起こし技能テスト知識編の問題に、以前取り上げられました。
さて、チャットを生成するAIサービスも今、世間で注目されていますが……？
★内容
１：廿里美の文字起こしてんやわんや
２：文字起こし技能テスト情報
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: １ : 文字起こしてんやわんや
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生成AIによるチャットサービス「Chat（チャット）GPT」が、今年に入って爆発的に話題になりました（類似のサービスも「BingAI」などいくつかあります）。
このサービスによって、文字起こしの仕事が減るなどの悪影響はあるのでしょうか。もしくは、むしろ文字起こしに役立つのでしょうか。
◆ChatGPTに尋ねてみた
当のChatGPTに質問してみましょう。
ChatGPTの画面に「文字起こしにChatGPTはどう使えるか」と入力してEnter。まず、次のような答えが表示されました。
−−−
ChatGPTは、文字起こし（トランスクリプション）に対して直接的な役割を果たすことはできません。なぜなら、その主な目的は人間のようにチャットをすることで、音声をテキストに変換する能力は組み込まれていないからです。
−−−
なるほど。
上記に続けて、文字起こし後のステップには役立つとのことで、ChatGPTが行える「文書の整理」「要約作成」「情報の検索」「校正と編集」について、説明が記述されました。
「文書の整理」とは、文字起こしされた原稿から重要な部分を抽出すること、だそうです。「要約作成」はまさに要約の作成。
文字起こし原稿を“受け取った側”の仕事が便利になりそうな提案ですね。
音声を文字化するという業務自体には、あまり影響はなさそうです。
◆過去記事の検索は断られた……
「情報の検索」は、「大量のテキストデータから特定の情報を見つけ出す」ことができるとのこと。
大量のテキストデータって、何字ぐらいでしょうか。
日本語を話すスピードは１分300字と言われますが、実際にはもっと速いことがあり、２時間の会議やインタビューを文字起こしすると４万字もあったりします。
例えば２時間の月例会議の文字起こし原稿１年分（約48万字？）から、特定の発言を見つけてくれるのでしょうか。
本当の文字起こし原稿を実験に使うわけにはいきませんので、このメルマガの過去記事で試してみました。
・メルマガ過去記事のURLを指定して「○○についての記述を見つけて」と要求したところ、「リアルタイムでウェブサイトの情報を取得する機能はありません」と断られました。
・パソコン内の過去記事フォルダを指定すると「ユーザーのローカルファイルやディレクトリにアクセスすることはできません」と、またも断られました。
「大量のテキストデータから特定の情報を見つけ出す」ことができるって、そちらが言ったのに？？
（ChatGPTの有料版にプラグインを組み込めば、指定したURLや指定したローカルファイルにアクセスできるようです。プラグインのメニューは今のところ私の環境ではエラー表示ですので、またいずれ試してみたいと思います）
◆使い道を思いつかないけど時々使おう
「校正と編集」も、１原稿で何万字という文字数には対応不可のようです。
少しずつ区切ればチェックできるとはいえ、例えば４万字を何回に分ければ全部チェックが終わるか、かえって手間がかかりそうです。
そもそも、文字起こし原稿そのものを読み込ませるのは、顧客の機密情報や個人情報を漏洩してしまう危険があるため、実際はNGです。
ChatGPTには「オプトアウト」という、自分が入力するデータを学習データとして使わせない設定がありますが、まだ新しいサービスですから警戒しておくに越したことはありません。
というわけで、文字起こしに関しては、特筆すべき悪影響も良い使い方も今のところあまりなさそうです。
危なくない範囲でいろいろ試すところから、まずはスタートのようですね。
◆廿 里美
・著書：国語好きを生かして在宅ワーク・副業を始める 文字起こし＆テープ起こし即戦力ドリル
・Twitter：https://twitter.com/okosozukin
・フラウネッツ 文字起こしオンライン講座 講師 https://www.fraunetz.com/seminar/50/
・フラウネッツ リスピーク入門オンライン講座 講師 https://www.fraunetz.com/seminar/1448/
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: ２ : 文字起こし技能テスト情報
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日 程：2023年11月15日（水）
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サピエ図書館に収録されています https://sapie.or.jp/
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また次号でお会いしましょう！
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